一人暮らしの寂しさを癒してくれるペットは、大事なパートナーです。
しかし一人暮らしの場合、あなたにもしものことがあればペットの命はすぐ危険にさらされてしまいます。
この記事では、一人暮らしの方に向けてペットに対する日ごろの備えを紹介しています。万が一の事態が起こる前に、ぜひ読んでおいてください。

あまり考えたくはないことですが、出先でいきなり事故や災害に巻き込まれてしまうことがないとは言えません。
もしけがの状態がひどく数日意識不明の重体が続けば、家にいるペットはその間放置状態になってしまいます。
ペットの命を守るには、自分がどんな状態になっても介抱者にペットを飼っていると知らせる必要があります。

例えば、財布や免許証と一緒に「ペットを飼っています」と書いたカードを常に身に着けておくという方法があります。
けが人の身元を確認するため、財布や免許証を参照することは多いでしょうから、その時にペットの存在に気付いてもらえる可能性が高くなります。

「ペットを飼っています」カードは「ペットレスキューカード」とも呼ばれ、市販品のほか、無料でダウンロードできる物もあります。
お気に入りのデザインを探してみましょう。

入院や出張など、思いがけず長期不在になることもあるでしょう。
そんなとき頼りになるのが、ペットホテルやペットシッターです。自宅近くにあるペットホテルや、ペットシッターサービスを普段から調べておきましょう。
動物病院の中には預かりサービスを行っているところもありますので、かかりつけの獣医さんに相談してみるのも一つの手ですね。

ペットホテルやペットシッターのサービスは便利ですが、空きがなかったり、料金が高額になったりする可能性もあります。
そんなときは、同じペットを飼っている仲間に預かってもらえると安心です。
普段から飼い主同士のつながりを持つようにしておきたいところですね。

吠えたり噛んだりするペットを預かってくれる人を見つけるのは難しいものです。
もしもの時ペットを第三者に預かってもらうことを想定するなら、普段からのしつけは大事です。
また他人に対して臆病にならないよう、普段から飼い主以外の人間に慣れる環境を整えてあげられると良いですね。
緊急時に預かってくれる予定のペットホテルやペットシッターが決定しているなら、ペットが預け先の環境に慣れるように普段から時々利用してみるとよいでしょう。

ペットを預かってくれるペットホテルや友達が見つかったとしても、普段の様子や飼い方が分かっていなければ預かり手、ペットともに大きなストレスを抱える可能性があります。
万が一第三者にペットを預かってもらうことになった時に備えて、飼育メモを常備しておくと便利です。

例えば飼育メモには、以下のような項目を書き込んでおきます。
・ペットの名前
・年齢
・持病
・かかりつけの動物病院
・普段の食事の様子（食事頻度、ペットフードの銘柄、好き嫌いなど）
・性格

ペットの将来が心配、そんな人の為にペットのための信託サービスが次々と誕生しています。
信託とは自分の財産の一部を人や団体に預けて、管理したり運用したりしてもらうことです。信託のシステムは障がい者や高齢者の財産管理、お金を増やすための投資などさまざまな目的で使われています。

ペットのための信託サービスは、飼い主に万が一のことがあった場合、あらかじめ信託会社に預けていたお金や保険金を将来のペットの養育費に充てられます。
信託を利用することで、一人暮らしの人でもペットの将来に備えることができるというわけです。

ペットのための信託サービスは、行政書士、NPO等が取り扱っています。
取扱い団体ごとに内容が異なりますので、信頼性は充分か、自分のペットにあった内容になっているかなどをよく見てから加入を検討しましょう。

一人暮らしでペットを飼っている人なら「私にもしものことがあったらこの子をどうしよう」と不安になることもあるでしょう。ペットが可愛ければかわいいほど、その気持ちは大きくなるものです。元気なうちにしっかり対策をして、万が一の時でもペットの命を守れるようにしてください。