新居に入居するのは、だれしもワクワクするものです。綺麗な部屋に入れば、これからの生活に対し大きな希望が湧いてくるのではないでしょうか。
ところでこのピカピカの状態をできるだけ長く維持するには、入居する前が重要だということを知っていましたか。入居前にいくつかの作業をすることで、その後の生活がぐっと快適になります。
荷ほどきを始めるのはいったん止めて、新居に入居する前にやっておきたいことを確認してみましょう。

まずは、お風呂場の防カビ処理をしましょう。防カビ用の錠剤が市販されていますので、入居前に使用するのがお勧めです。一度発生すると面倒なお風呂場のカビを防いでくれます。
ただし、防カビ剤の効き目は期限付きで、効果は数ヵ月後に切れてしまいます。使い方をよく確認し、どのくらいの頻度で使ったら良いかを知っておきましょう。

キッチン、洗面所、トイレなど水を頻繁に使う場所では水垢が付着しやすくなります。
これを防ぐのが水回りのコーティングです。コーティングは業者に頼むという方法もありますが、DIY用の撥水コーティング剤も市販されています。自分でコーティングをすれば、安く済ませることができるでしょう。
なお自分でコーティングを行うときは、水回りの素材に合わせたコーティング剤を使うことが必要です。コーティングが難しいと感じる方は、撥水スプレーでシンプルに水垢対策を行う方法もあります。

さまざまな隙間や段差には、汚れが溜まりがちです。そこで、あらかじめ隙間や段差を埋めてしまい、後々の掃除で楽ができるようにしましょう。
まずはマスキングテープを用意し、次のような個所に貼っていきます。

・壁紙と巾木の間
・サッシの溝
・お風呂場のパッキン、ドアの枠
・キッチンや洗面台のコーキング部分

使うなら周りと調和しやすい白のマスキングテープがお勧めです。
また、ビルトインコンロや便座と床の隙間にはめ込むタイプのスキマガード、フレームなども利用してみてください。

害虫は食べカスだけでなく、ほこり、髪の毛などさまざまなものを餌にして繁殖します。入居する前に、害虫の入り込む余地を与えないようにしましょう。

まずは、定番の害虫駆除剤を家の中に設置します。駆除剤には人体に有害な物質が含まれている可能性があります。小さな子どもがいる、一人暮らしでもペットを飼っている……といった場合は設置場所に注意してください。どこに駆除剤を置いたかをメモしておくようにしておくと、取り替え時にも便利です。

次に室外からの害虫の侵入に備える対策をします。エアコンのホースは害虫が侵入するための経路になることがあるので、排水ホース用の防虫キャップを取り付けておくと安心です。ほかにも網戸に害虫スプレーをかけたり、庭の虫よけ対策を行ったりします。

マットを利用すると新居の床が傷つくのを簡単に予防することができます。重たい家電製品をおく予定の場所には、あらかじめマットを用意しておきましょう。冷蔵庫用など家電の種類にあわせた商品も市販されています。

また汚れやすいダイニングには、ダイニングマットを敷いておくと便利です。撥水や防水効果がある物を選ぶと、食べこぼしや飲みこぼしの始末がとても楽になります。

引っ越しでバタバタしているなか、どうして入居前に作業をしなければならないのか疑問に思う方もいるかもしれません。
しかし、一度新居に入居してしまえば、生活の汚れが必ず付着します。そこで早めに汚れ防止対策を行っておくことが大事なのです。
また入居前に部屋のあちこちを見て回ることで、部屋の不具合や生活に不足しているものを発見しやすくなるというメリットもあります。

入居前に汚れやすい場所をあらかじめガードしておけば、掃除がとても楽になります。またカビや害虫対策を前もって行っておくことで、新居での暮らしを快適なものにすることができます。
新しい生活を心地よくスタートさせるためにも、新居に入居する前の準備について考えてみてはいかがでしょうか。